俊くんのこと

俊くんとのこと、続きです。

はじめて俊くんのことを意識したのは、

高校一年のとき、2クラス合同での体育の授業でした。

バレーボール。

強いアタックを受けて、レシーブを返せずに、

”きゃっ””痛ーい”って嬌声をだして、

なよって内股になって地面につく隣のクラスの男の子。

衝撃的でした。

細身で色白、ちいさな口、すこし尖った顎、

丸い顔立ち、すこしカールがかかった前髪から覗く潤いのある眼差し。

そんな、男の子らしくない俊くんをはじめて見て、

言葉にできない気持ちを抱いたことを覚えています。

”おかまってこういう人なんだ・・”って軽い蔑みと、

その反対の、なんともいえない・・・甘酸っぱいような気持ち。

しばらくずっと俊くんのこと、目で追ってました・・

明らかにチームの弱点となっている俊くんは、

快活で運動能力のある男子達から何度も攻められて、

そのたびに、地面にぺしゃんて座り込んでいました。

綾が後に大人になって、

性同一性障害って言葉を知ったときに、

じぶんは当てはまんないな・・って、

はっきりと分かったのは、

この、俊くんの存在があったからです。。。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする